【日本人なら知っておきたい】靖国問題を超簡単に説明します。

日本が抱える問題の一つに靖国問題というものがある。

日本が抱えるというより、中国・韓国によって勝手に問題にさせられたものだが、大きな外交問題に発展する時もある。

今回はこの靖国問題のメインである靖国神社について。

私なりの見解を述べたい。

 

 

 

 

 

時は幕末、戊辰戦争の発端となった鳥羽伏見の戦いの薩長側の戦死者を祀る招魂社を京都東山の霊山の中腹に創建した。

その後戦火が広がり上野の彰義隊を打ち破った後、江戸城で官軍の戦没者を祀る招魂祭が行われた。この招魂祭に慰霊された殉難者を基準として後の靖国神社の御祭神が決定した。

函館五稜郭の戦いをもって戊辰戦争が終結した後、大村益次郎と木戸孝允という官軍側の二人が、明治維新の戦乱で倒れた官軍側の犠牲者の霊を慰めるべく、九段上に東京招魂社を創立するとともに、京都の招魂社の御霊を合祀した。これが靖国神社の前身である。

明治時代に西郷隆盛が明治政府に対して蹶起した西南戦争での官軍戦死者が、戊辰戦争の死者数の二倍にも及んだ。これを受けて東京招魂社を正式な神社として制度化しようという議論が起こり、明治十二年に東京招魂社は靖国神社として正式な神社となった。

これを管理したのは陸軍省だったが、戦後に一宗教法人となった。

この靖国神社に祀られているのは、幕末の志士から戊辰戦争や西南戦争における官軍側の戦死者、日清・日露戦争から大東亜戦争に至るまでの陸海軍軍人、軍属から従軍看護婦、文官、民間人などの戦死者の約250万柱である。

ここに極東国際軍事裁判によってA級戦犯、つまり戦争犯罪人となった人たちも祀られている。つまり、ここを参拝することは、先の大戦の戦争犯罪者たちを肯定すること、すなわち大東亜戦争を肯定することだとして問題となっているのである。別に私たち個人が参拝することは問題ではないが、首相など日本国のトップが参拝することが、そのたびに他国から非難される。

中国・韓国との問題のように思っている方もいるかもしれないが、アメリカもかつて「戦犯に敬意を払うのはモラルの崩壊である」と非難した。

 

 

 

 

 

以上のように、非常に政治色の強いものになってしまった靖国神社だが、そこに祀られている人の基準は意外と曖昧なのが本質である。

ここにはすべてのかつて国のために殉死した人たちが祀られているわけではない。先にも述べたように、「官軍側」という立場でなければまず祀られない。

実は、幕末・明治・大正には官軍に反旗を翻した英傑たちが多く存在していた。国の将来を憂い、日本のために立ち上がった志士たちだ。

赤報隊に関しては隊長の相楽総三ほか一名のみが祀られているが他の隊員は祀られていない。赤報隊は官軍側で活躍したが使うだけ使われて反逆者の汚名をかぶせられ殺された。そのため反対勢力として祀られていなかったが、戦後になって相楽ほか一名が祀られた。なぜ彼らは賊軍から許されたのに他の隊員は今でも賊軍のままなのか。靖国の御祭神はこういった曖昧なところがある。

赤報隊の例を出したが、名前自体知らなかったという人が多いだろう。他にも多くの祀られていない憂国の志士たちがいるのだが、同じように現在では名前が知られていない人たちばかりだ。

要は、ずっと政府側について戦って死んだ人たちは祀られ、政府のやり方に疑問を抱いて立ち上がった人々が祀られないという構図だ。たとえその人たちの思想が正しかったとしても。

 

 

 

 

 

 

靖国神社というものは、「勝てば官軍負ければ賊軍」を体現しているかのような神社だ。

幕末において、当時は完全に朝敵だった長州藩士たちは勝てば官軍の思想で、朝敵時代の長州藩士らも祀られている。それに対して命を懸けてまで徳川幕府と天皇に忠義を尽くした会津藩士は、禁門の変での戦死者以外、つまり会津戦争の戦死者は祀られていない。なんなら今でも賊軍扱いである。

偏った歴史観のみで御祭神が決まっているこの神社の存在そのものが曖昧でしかない。

 

 

 

 

 

 

おそらく、そこまでは良かったのだと思う。ただただ日本国内のゴタゴタで時の正義についていた側を祀った神社にすぎなかった。(明治時代から英霊扱いのようなものであったが)

しかし、戦後になってA級戦犯合祀問題が起こってから急に話がややこしくなってしまった。

他国から見れば戦争犯罪者を日本の英霊として祀っているわけで、大東亜戦争で日本に侵略(ここではそう記す)されたアジア諸国の中には怒る人たちもいるというわけである。ちなみにA級戦犯以外にも大東亜戦争で殉死した人たちも祀ってあるのも問題の一つではある。

おまえたち日本人は戦争で私たちにした行為を反省していない!首相の参拝などもってのほかだ!というのがざっくりとした靖国問題である。

 

 

 

 

 

 

戦争に責任者はいても犯罪者はいない。

極東国際軍事裁判などという戦勝国による身勝手な裁判は容認できるものに値しない。戦争に関して裁判をするなら、大戦中に中立を保った第三国が裁判長をするべきだろう。

それを戦勝国の都合で戦争犯罪者をつくりだした。もちろんだが向かうの国に戦争犯罪者は一人もいない。

ここにも勝てば官軍負ければ賊軍の考えで世界が動いた場面がある。

もう一度言うが、戦争責任者はいても戦争犯罪者などは存在しないはずだ。

 

 

 

 

 

 

この考えが靖国公式参拝をした歴代首相は持っていた。

だからこんなに話がめんどくさくなっている。日本にも、他国にも、それぞれ言い分があるわけだ。

以上を踏まえてあなたはこの問題をどう考えるか。

どちらが悪いというわけではないこの民族間の確執は簡単には解決しないだろう。

 

 

 

 

靖国問題を話すには足りていない部分がかなりあるので、興味を持った方は是非近代史を調べてみて欲しい。

機会があれば私もまた記事にしたいと思う。

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人

文系で日本史専攻→システムエンジニア
世の中の役に立つシステムを開発・導入してます。
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