大企業でも若手が活躍できる未来がくる!「働き方進化論」

「会社の当たり前を捨てて若手の目線で眺めれば、全く違った風景が浮かんでくる」

こう書き始まるのは日本経済新聞の一面トピックス「働き方進化論(2019年4月5日)である。

2019年4月から施行された働き方改革により、既存の価値観は若手にどのように変化をもたらすのだろうか。

 

 

 

 

 

 

*4月5日日経新聞「働き方進化論」要約

東急不動産は20~30代を中心にした移転プロジェクトチームを結成。「新しいことに挑む風土に変える。グループや社外の企業と連携を強めていかなくては」

➡東急不動産は鉄道会社発祥でお堅い印象が強い。東急ハンズなどの競争力のあるグループ会社との連携が不十分

社長ら経営陣「(これからの戦略は)今後30~40年働く人が考えきめるべきだ」

 

「主体的にキャリアを形成したい」と考える社員は入社1年目で71%。だが7年目になると62%に落ちる。

➡会社に長くいるほど会社に染まり、保守的になっていく。

 

東京海上日動火災保険の若手有志の会「Tib」。参加者は20代を中心にした21人。部長陣とも議論を重ねた。「変えたい思いは部長も我々も同じ」

➡部長「起業家のような自由な発想が新鮮。会議では出てこない」と評価。

 

 

働き方改革で、会社の在り方が問われている今、大企業では若手の発想を取り入れるという試みが取り入れられているようだ。

大企業といえば年功序列でお堅いイメージ、上下関係で物が言えないという想像は過去のものとなるかもしれない。スタートアップ企業のような熱意の溢れる若手が活躍する時代になるかもしれない。

 

たしかに、若手の熱意と会社を変えたいという思いはイノベーションを生み新たな価値を創造できそうだ。イノベーションは若い人ほど生み出せるものだと私は考えているため、大企業のこの試みに大賛成である。

 

しかし、気になる部分ももちろんある。イノベーションには知識が必要だ、という点。若手の情熱と発想力だけではイノベーションは生まれない。しっかりとした知識が大前提である。知識はもちろん40代以上のベテラン社員の方がもっている。

 

つまり、いかに若手の発想力とベテラン社員の知識が結びつくかが重要になるだろう。しかし、日経の記事にあるように若手のみのプロジェクトチームの例のように、ベテラン社員が一人もいないチームがこの先数多く生まれることが予想される。

 

ならば、新入社員・若手社員向け研修で幅広い知識をつけさせる必要がでてくる。若手のみのプロジェクトチームの方が、ベテラン社員が混ざるよりスピードがあるため、これには賛成である。イノベーションのために必要な知識をいかに若手が身に着けるか。ここがこれからの課題になってくるのではないか。

 

 

 

 

 

大企業でも若手が自由にプロジェクトができるようになったのは大変すばらしいことだ。

しかし、それはまだごく一部にすぎない。多くの企業は上の許可がおりなければ、与えられた仕事をこなすだけの業務である。

革新的な取り組みをしている上記のような企業を模倣し、若手に会社を変えるような仕事を任せる企業が増えれば日本は成長を遂げるだろう。

課題先進国日本の将来は、現状では明るくない。若手の力で未来を切り開いていく土壌ができることは素晴らしいことだ。

 

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この記事を書いた人

文系で日本史専攻→システムエンジニア
情報処理安全確保支援士・AWSSAP
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