博士号の取得は人生にどう影響するか?
このページに辿り着いたあなたは博士課程に進もうか少なからず迷っているのだと思う。
先に私個人的な結論を述べると、博士課程まで修了したほうが良い。
理由について、下で詳しく述べていきたい。
大学を卒業すると学士、大学院の修士課程(2年)を終了すると修士、大学院の博士課程(3年)を終了すると博士号取得となる。
博士号はいわば、その道のプロフェッショナルを意味する。少なくとも知識の面では。
私が博士号取得を勧める理由にあげるのが、日本のGDPがいわゆる「失われた20年」で約1%弱の値で推移していること、そして経済大国の博士号取得者の数の多さである。
日本は高度経済成長を経験し、当時は世界的にみても経済発展が目ざましかった。
しかし、現在はGDP成長率が少子高齢化に伴いわずかな値の上昇にとどまっており、お隣の中国にはいつの間にか抜かされあちらの方はアメリカに次ぐ経済大国となっている。
国別にみた博士号取得者数は、アメリカと中国の二大国が他国に大差をつけてぶっちぎりの首位であり、他の国は年々わずかな上昇を見せている。
我らが日本はというと、なんと逆に博士号取得者数は減少している。これは世界的にも珍しい例となっている。ちなみにもう一つの隣国さんである韓国にはもう少しで追いつかれそうである。
日本の博士課程修了にかけての教育費が他国に比べて高いことも影響している結果だが、私にはこれがGDPの成長が伸び悩む理由の一つではないかと思う。
博士号取得者が優秀であると言いたいわけではもちろんないが、大学を出て就職して定年まで勤めあげるというライフプランはもう通用しない時代が始まろうとしている。それはAIに代表されるテクノロジー分野の発展に伴うものである。
そのためにはあらゆる専門知識を持った人たちの指導・先導・宣伝が必要不可欠だ。
ちなみに、世界の大学ランキングで東大は42位、京大は65位である。(2019年)
今や日本は教育大国とは呼べない有様のようだ。昔は中国人留学生がそのまま日本で就職する割合が高かったが、今ではほとんどが卒業後は中国へ戻り就職している。中国人留学者数は年々増加しているにも関わらず、である。
博士号取得を勧めておいてなんだが、学ぶなら海外の学校のほうが最先端の知識が学べる可能性が高い。それはひとえに学生教育の熱心さによるものである。
またお金のかかる話になってしまうが、行けるのであれば海外の有名大学で学ぶに越したことはない。もちろん国内の大学院でもしっかり勉強できるのは間違いないが。
どちらにせよ、大学院で専門の教養を持った人材が今の日本にもっと必要だ。
少子高齢化とGDPの伸び悩みのダブルパンチを食らっていては日本の将来に不安を覚えてしまう。幕末から近代を命を懸けて生きた先人たちが守ったこの国を次世代に繋げていこう。
p,s,本記事は落合陽一『日本進化論』に強い影響を受けたものである。
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