小学校教育で英語とプログラミング教育が義務教育化されました。
プログラミングは大人世代の方々には馴染みのないものではないでしょうか。
プログラミング教育ではどのような内容が行われているのか解説いたします。
プログラミング教育とは
小学校のプログラミング教育は、子どもたちにプログラミング的思考を身につけさせ、社会生活で役立てるための教育です。以下に詳細を解説します。
- プログラミング教育のねらい:
- 小学校のプログラミング教育の目的は、子どもたちがプログラミング的思考を養うことです。具体的には、論理的思考、問題解決能力、創造性、協力力などを育むことを目指しています。
- プログラミング的思考は、プログラムを書くだけでなく、問題を分析し、効率的な解決策を考える能力を指します。
- 授業内容:
- 小学校のプログラミング教育は、国語や算数などのさまざまな教科の中でプログラミングの要素を盛り込みながら行われます。
- 子どもたちはプログラミング言語を学ぶのではなく、プログラミング的思考を養うための学習活動を通じて、論理的思考や問題解決能力を身につけます。
- 教材と連携:
- 小学校のプログラミング教育は、ICT環境や教材の整備が必要です。学校と企業・団体との連携を通じて、実践的なプログラミング体験を提供します。
- 総合的な学習の時間において、企業と連携しながらプログラミングを体験する指導例も追加されています。
- カリキュラム・マネジメント:
- プログラミング教育の実施に向けて、教育課程内における指導例や企業・団体との連携の例などが示されています。
- 教師はこの手引を参照し、プログラミング教育に対して安心して取り組むことができます。
このように、小学校のプログラミング教育は、子どもたちの未来のために重要なスキルを育む一環として、積極的に取り組まれています。
プログラミング教育の開始年月日
プログラミング教育は、日本の学校教育においていつから必修化されたのでしょうか?具体的な開始時期を見てみましょう。
- 小学校: プログラミング教育は2020年から導入されました。
- 中学校: 中学校では2021年からプログラミングが必修化されました。
- 高等学校: 高校では2022年からプログラミングが必修科目となりました。
小学校では、具体的な指導要領には明記されていませんが、算数や理科、総合学習の時間でプログラミング学習の場面が例示されています。例えば、小学5年生の算数では「多角形の作図」、6年生の理科では「電気の利用」がプログラミング学習の一部として取り上げられています。中学校では技術・家庭科の技術分野で「計測・制御のプログラミング」や「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミング」が必修化されています。
このプログラミング教育の必修化は、現代社会でプログラムが広く活用されていることや、将来の職業においてプログラミング知識が必要不可欠であることを考慮して行われています。日本の国際競争力向上やGIGAスクール構想の一環としても位置づけられています。
プログラミングの学習は、論理的思考力を養うためにも重要であり、今後ますます普及していくことでしょう。
プログラミング教育義務化の背景
まず、プログラミングとは。
言葉の通りプログラムをつくることです。例えばロボットに「人を認識したら右手を挙げる」というプログラムを仕込めば、そのロボットはその通りに動くようになります。要するにルールを作成することですね。以下に文部科学省のプログラミング教育に関しての説明をのせます。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力(文部科学省)
しかし、義務教育で覚える相手は小学生なので、もちろんプログラムを書くことを授業でするわけではありません。ロボットやこれからの社会で活躍するテクノロジーがプログラムで動いていることを理解するための授業ですね。つまり、世の中の仕組みを知る授業ともいうことです。
これからの時代はさらに発達したIoT(あらゆるモノがインターネットにつながる)社会になっていきます。生きていくにはプログラムの知識がなければ苦労することとなることが考えられます。
そして、IT人材の不足が将来日本の深刻な問題になる。
2020年には37万人のIT人材が不足することになると調査されています。
AIの台頭で懸念されているように、会計・財務・税務などの計算をともなう単純作業はAIにとって代わられる未来がすぐそこまで来ています。
2013年に英オックスフォード大学が発表した論文『雇用の未来』では、「将来、アメリカの労働人口の約47%の仕事が、AIやロボット等により自動化されるリスクが高い」とされています。日本でも同様のことが言えると思います。
IT人材の育成が急務とされるこの時代で、日本はIT人材が不足しています。これを打開するためにも義務教育でプログラミングを学ばせることは意義のあることになります。
まとめ
これからはsociety5.0、いわゆる超スマート社会と呼ばれる時代に突入します
プログラミング(コンピュータ)によるロボットなどの自動化が当たり前の時代です。
いかに超スマート社会へシフトチェンジできるかが、国際的に大切になってきます。それ次第では先進国や世界のトップの国々の構図もガラッと変わっても不思議ではありません。
これからの日本が世界に遅れをとらないためにもIT人材不足の解消は急務となります。
少子高齢化による生産力低下を抱えている日本だからこそ、「society5.0」への取り組みが重要視されます。
プログラミング学習や超スマート社会と聞いて、なんだか難しそうなことをやるんだなと受身にとらえるのではなく、これからの時代を生きる一人の個人として理解を深めましょう。
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