名言「言志四録」~リーダーとは何か~ 言志録その2

 

 

リーダーのための聖書(バイブル)「言志四録」の格言を紹介します。

今回は言志四録の「言志録」からの抜粋になります。

第二回になりますので、前回を見ていない方はこちらもご覧ください。

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君子とは有徳の称なり。其の徳有れば、則ち其の位有り。徳の高下を視て、位の崇卑を為す。淑世の及んで其の徳無くして、其の位に居る者有れば、則ち君子も亦遂に在位に就いて之を称する者有り。今の君子、ぞ虚名を冒すの恥たるを知らざる。(第9条)

訳:

君子とは人として立派な徳のある人をいう。昔は徳に応じた高い身分があり、徳の高低によって位も区別されていた。しかし後世になって徳がない人でも高い位に就くものが現れ、位が高いだけで君子と呼ばれるようになった。今日の君子たちよ、徳を備えずして君子という虚名で呼ばれることを恥だと思わないのか。

 

 

 

 

 

 

 

学は立志より要なるは莫し。而して立志も亦之れを強うるに非らず。只だ本心の好む所に従うのみ。(第6条)

訳:

学問をするには志を立て、心を奮い立たせることが大切である。しかし、その志は人からいわれてやるのではなく、自分の本心から出たものでなければならない。

 

 

 

 

 

 

立志の功は、恥を知るを以て要と為す。(第7条)

訳:

志を立てて成功するには、恥をかくことが肝心である。

 

 

 

 

 

 

一物を多くすれば斯に一事を多くし、一事を多くすれば斯に一累を多くす。(第219条)

訳:

ものが一つ増えるとやることが一つ増え、やることが一つ増えると煩わしいことが一つ増える。

 

 

 

 

 

 

漸は必ず事を成し、恵は必ず人を懐く。歴代の姦雄の如きも、其の秘を窃む者有れば、一時だも亦能く、志を遂げき。畏る可きの至なり。(第223条)

訳:

仕事というものは急がずじっくりやれば成功するし、物心両面から面倒を見てやれば、人を必ず味方にすることができる。歴史上の極悪人でもこの秘訣を使って、一時的であれ目的を遂げた者がある。この秘訣は恐ろしい力をもっている。

 

 

 

 

 

凡そ人を諫めんと欲するには、唯だ一団の誠意、言に溢るる有るのみ。苟くも一忿疾の心を挟まば、諫は決して入らじ。(第70条)

訳:

人を諫めようとするときは、言葉に誠意が溢れていなければ効き目がない。仮にも、怒りや憎しみの心が少しでもあれば、忠告は決して相手の心に通じるものではない。

 

 

 

 

 

諺に云う。禍は下より起こると。余言う。是れ国を亡すの言なり。人主をして誤りて之を信ぜしむ可からずと。凡そ禍は皆上よりして起こる。其の下より出ずる者と雖も、而も亦必ず致す所有り。成湯之誥に曰く、爾、万方の罪有るは予れ一人に在りと。人主たる者は、当に此の言を鑑みるべし。(第102条)

訳:

諺に「禍は下より起こる」というのがある。だが私はこう思う。「この諺は国を滅ぼすものであって、人の上に立つ者に、こういうことを信じさせてはならない」と。

禍というものは、すべて上より起こるものである。下から出た禍であっても、上に立つ者が働きかけて、そうさせているところのものである。殷の湯王の言葉に「汝ら四方の国々の人民に罪悪があるのは、すべて上に立つ自分の責任である」とある。人の上に立つ者は、まさにこの言葉を手本とすべきである。

 

 

 

 

 

 

当今の毀誉は懼るるに足らず。後世の毀誉は懼る可し。一身の得喪は慮るに足らず。子孫の得喪は慮る可し。(第89条)

訳:

現世でそしられ、誉められても気にすることはない。それより死んでから批判されるほうが怖い。弁明もやり直しもきかないからだ。自分が損しようが儲かろうが、心配するにはあたらないが、子孫に迷惑をかけることは考えなくてはいけない。

 

 

 

 

 

已む可からざるの勢に動けば、則ち動いて括られず。枉ぐ可からざるの途を履めば、則ち履んで危からず。(第125条)

訳:

深く考え、最善であると決意したならば、それはやむにやまれぬ勢力となり、決して妨げられることなく自由に行動できる。曲げることのできない正義の道を進んでいれば、危険なことはない。

 

 

 

 

 

已むを得ざるに薄りて、而る後に諸を外に発する者は花なり。(第92条)

やむにやまれなくなってとった行動こそ、その人にとって花の咲きどころである。

 

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人

文系で日本史専攻→システムエンジニア
情報処理安全確保支援士・AWSSAP
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