IaaS, PaaS, SaaSの意味を解説する。
これらのサービスはスタンダードになるので覚えておいたほうが良い。
それぞれの特徴を理解しよう。
IaaS ,PaaS ,SaaSはそれぞれクラウドと呼ばれる仮想サーバのサービスの種類である。
クラウドとは、インターネット空間に仮想のサーバをつくり、様々なネットワーク関連サービスを提供できる技術である。
よくわからない単語が並んでいるため、簡単にまとめると、パソコンをインターネット上に設置できるようになったと覚えておいてもらって問題ない。あなたのパソコンには様々なデータやサービスが保存されていると思うが、それをすべてインターネット上に保存できるようになった、ということだ。それがクラウドである。
クラウドのサービスとして、IaaS ,PaaS,SaaSがある。
IaaS
イアースまたはアイアース
IaaSは「サービスとして提供されるインフラストラクチャー」である。
簡単にいえば、インターネット上にパソコンを設置できる空間そのものを提供しているサービスだ。
例えるなら、会社にあなたのデスクがある。学校ならあなたの机がある。デスクや机にはパソコンや教科書、資料などを広げることができる。このデスクや机など、あなたの作業ができる場所を提供しているサービスがIaaSである。
しかし、デスクや机があるだけでは何も作業することはできない。パソコンや教科書、資料といった自分の持ち物があって初めてあなたは作業に取りかかることができる。つまり、IaaSのサービスを受けただけでは何もできない。そこからの準備は自前で揃えるところから始まるのがIaaSだ。
主にIT企業が利用しており、自社の設備・技術で1から制作をはじめる際に利用される。IT企業以外の人は関わることはないので、無理に覚えなくても良い。
PaaS
パース
PaaSは「サービスとして提供されるプラットフォーム」である。
IaaSはインターネット上の仮想空間そのものしか提供してくれないが、PaaSはそこにwindowsなどのOSもセットで提供してくれる。
例えるなら、IaaSはデスクや机の提供だったが、PaaSではそこにパソコンや教科書など作業ができる設備もセットで提供してくれる。
つまり、PaaSの利用者は契約後すぐに作業にとりかかることができるというわけだ。
PaaSも主な利用者はIT企業で、ソフトウェア開発などに使われる。こちらもITを主な事業としていない人には馴染みのないサービスとなる。
SaaS
サースまたはサーズ
SaaSは「サービスとして提供されるソフトウェア」である。
インターネット上の仮想空間、windowsなどのOSだけではなく、さらにソフトウェアまで提供してもらえるのがSaaSである。
例えるなら、デスク・机とパソコンが用意されており、さらにそのパソコンにはゲームやwordなどのアプリケーションがインストールされており、すぐにアプリを使用できるといった感覚だ。
IaaSよりも親切なPaaSよりもさらに親切なのがSaaSということだ。
契約後はすぐにアプリなどのソフトウェアを使用できるため、主な利用者は一般ユーザー、すなわちIT企業ではないすべての人たちだ。ITとは関係のない人からすると、利用するかもしれないクラウドサービスはこのSaaSだ。
以上が簡単な解説であり、おおまかに概要はつかめる内容だ。頭がこんがらがらないためにも次の文は読まなくても問題ないが、もう少しだけ詳しく解説する。
クラウドサービスとしてIaaS,PaaS,SaaSなどを提供しているのはクラウド事業者(Amazonやマイクロソフト、Googleなど)である。彼らのクラウドホームページに行けばこれらのサービスを利用できるが、他にもクラウドサービスを提供している人たちがいる。
IaaSをクラウド事業者と契約したIT企業AがOSを構築しPaaSとしてIT企業Bに提供する。IT企業Bはソフトウェアを開発してSaaSとして一般の私たちに提供するといったこともあり得る。
IaaSよりもPaaSが、PaaSよりもSaaSが優れているというわけではなく、それぞれの用途があるのだ。
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