幸福な人生の3つの鍵【セネカの名言】幸福な人生について

名言

セネカの『幸福な人生について』から名言を引用し、幸福な人生とは何かを考える。

今回はセネカが幸福な人生の3つの鍵について語っている項から引用する。

 

 

幸福な人生とは、自然と調和した人生であり、それに到達する道は次のようなものしかない。

 

第一に、健全な心をもっていつも平常心を保ち続けることである。

次に、どんな危急の事態にも忽然と立ち向かう気力と勇気を持ち、健康に不安のないように身体に気をつけることである。

最後に、人生を美しくしてくれるすべてのものに、度を越さない程度に関心を払い、そして運命に隷属するのではなく、それを正しく用いる者になることである。

 

 

これ以上言わなくても、わかっていただけることと思う。人を刺激し驚かすものをすべて取り除けば、平静と自由がいつまでも続くであろう。快楽や恐怖が消えてなくなれば、人の心を傷つけるもろもろにかわって、堅実不変の喜びがあふれ、調和した心と優しさに裏打ちされた気高い心が生まれてくる。

 

 

 

セネカは『幸福な人生について』で何度も言うことがある。

幸福とは、高望みしないこと、穏やかでいること、今に満足すること、平穏を求めること。

これらの要素は、人間には刺激が足りない。人間は刺激を求める生き物なので、幸福が足りないと感じるだろう。このサイクルこそが、人間が幸福を感じない原因かもしれない。

だからこそ、刺激のあるものを湯水のように浪費できるお金持ちへの憧れが芽生える。

しかし、それら刺激おるもの、刺激のある生活を求め始めたら、きりがない。永遠に刺激を追い続けることになる。それは、幸福への道から遠ざかっていることと知るのは後になってからだろう。

 

最後にもう少し、セネカの言葉を引用して載せておく。

 

 

うわべだけでない幸福、不変で中身が充実し、人目につかないところこそ美しい、そんなものを丹念に探し求めよう。それは、それほど遠い所にあるわけではない。手を伸ばせば届くところにきっと見つかるものである。ただ必要なことは、どちらに向かって手を差し出せばよいかを知っておくことである。私たちは、ちょうど手探りで暗闇の中を歩いているのと同じで、自分が探しているもの自体につまづきながら、それとは知らずにさ迷い続けているのである。

 

 

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