インターネットを利用したビジネスが広っている現在、人の働き方もだいぶ変わってきている。
就職という選択肢をとらずに個人事業主として生きていくことのハードルがだいぶ低くなった。
youtuberやインスタグラマー、ブロガーなど、インターネットを通して収入を得ることが個人スケールで可能になったからだ。
今回はこうした世の中で、日本のこれからと働き方について考える。
まずは、世界の時価総額ランキングをみてみよう。
1989年 | 2018年 | |||
社名 | 時価総額(億ドル) | 社名 | 時価総額(億ドル) | |
1位 | NTT | 1638・6 | アップル | 10570・7 |
2位 | 日本興業銀行 | 715・9 | アマゾン・ドットコム | 8198・9 |
3位 | 住友銀行 | 695・9 | マイクロソフト | 7813・7 |
出典:米ビジネスウィーク誌『THE BUSINESS WEEK GLOBAL 1000』 180.co.jp
この表を見てわかるように、時代は完全にインターネット産業となった。
インターネット産業は非常に効率的である。その大きな要因の一つが「限界費用」を限りになく0に近づけることができることである。
限界費用とは、ある材を1個生産する際にかかるコストのことである。
インターネット産業では、YouTubeやWEBサイトなどをみてわかるように、動画や記事一つ生産するのにかかるコストはほぼ0である。もちろん初期費用はかかるが、限界費用は限りなく0に近い。それでいて、収入はyoutuberの例のように大変高い。
こんな効率的な産業はかつてなかったのである。
企業はもちろん利潤を追求する存在のため、いかにしてコストカットをして利益を伸ばすかを考えている。
その点において、インターネット産業がいかに効果的であるかは上に述べた。
現在伸びている新興企業のほとんどがインターネット産業に含まれるものである。もはや工業系の会社を立ち上げても利潤が得られにくい時代になったのである。
しかし、この工業からインターネット産業へと限界費用を0に近づけることに成功した社会には、一つ大きな問題がある。
それは、労働人口の減少である。
インターネット起業を個人単位で簡単にできるようになった現在、就職をせずとも生きていけるようになった。
これから先、就職という道を選ばない若者が増えることは想像できる。
それ自身は個人の自由であるし、全く問題のないことだと思う。
しかし、日本の将来性を考えると非常に危険な状況にあると思う。
あなたもご存知の通り、日本は少子高齢化という大きな問題を抱えている。
2015年に1億2709万人だった人口は2055年には1億をきると言われている。そして、その時代には高齢者の割合は4割近くになるという。
単純計算で2709万人の労働力がなくなり、生きている人の半分は高齢者になるのである。
工業からインターネット産業の時代になったとはいっても、工業がないと私たちの生活に大きな支障が生じる。材を生産してくれる人・企業がいないと生活ができなくなるのである。お金はあるけど食べ物・家・車などを生産してくれる人がいない、という事態にもなりかねない。
少子高齢化のこの国で、若者の工業離れ(就職離れ)は非常に大きな問題となると私は思うのだ。
テクノロジーの進化とAIの普及が待たれる。
これらの技術によってモノの生産は半永久的に保障されることとなるだろう。
しかし現在の状態はまだまだ人間の作業に頼っている部分が多い。生産の作業を全てAIがこなせるようになれば、人間は全員がインターネット産業に携わっていける。
日本は将来こういった社会になるだろう。
「AIに仕事を奪われる」というのが幻想だとお分かりいただけただろうか。仕事が奪われるどころではなく、AIに仕事をやってもらわないと日本の労働人口はまずい状況なのだ。
国の財政も増える高齢者の介護・医療費は将来ずっと増え続ける。年金というシステムはこのままでは破綻するだろう。
夢物語といわれている「ベーシックインカム」制度も将来的には現実のものとなる可能性が高いように思う。
これからはインターネット産業やテクノロジーの分野が社会の主流になるだろう。
そしてyoutuberなど個人的に活動・生産するのが主流になる可能性もある。
あなたが社会人か、学生か、高齢者か、年代によって将来の日本という想像は全く違うと思うが、こうした未来がくる可能性が高いことが理解していただけたかと思う。
現在の新テクノロジーやAIにアレルギーを起こしている人は少なからずいるが、将来的にはテクノロジーとAIが社会の主役になることはほぼ確実である。
自動車の自動運転のように、生活必需品がすでに人間の操作なくして成立する段階まできている。
いまだにスマホやパソコンにアレルギーをもっている年配の方がいるようだが、こうした新テクノロジーを受け入れる姿勢が一番大事である。そのうえでこれからの自分の人生を何に捧げるかを考えよう。
これからの超高齢化社会とテクノロジー社会をどう生きるか。
コメント