やりたい事がわからない人へ良いことを教えてあげよう。

ガキの頃の自分は、今の自分を見てどう思うだろうか。

今の自分は、ガキの頃の自分に胸を張って幸せだと言えるだろうか。

人生とは、夢とは、幸せとはなんだろうか。

これは生き続ける限り決して埋まらない心の1ピースである。

ある人は言う。人生は夢だらけだと。

またある人言う。人生は地獄のなかの地獄であると。

祇園精舎の鐘の声

諸行無常の響あり

沙羅双樹の花の色

盛者必衰のことはりをあらはす

おごれる人も久しからず

唯春の夜の夢のごとし

たけき者も遂にはほろびぬ

偏に風の前の塵に同じ

 

『平家物語』の冒頭の有名な一節。

この世は無常であると。

盛者必衰の理というのは天才が考えた言葉か。美しいの一言。

 

ちなみに仏教でいう無常には三つの考え方がある。

・地上に永遠なるものは一つもない

・形あるものは必ず壊れる

・人は生きて、やがて死ぬ

どれも地球上で生きる人間の真理。

 

この世は諸行無常。

世間一般に言う高収入が期待できる大学の学科へ行く。

世間一般に言う高収入の企業で勤め上げる。

それが素晴らしい事か否かは置いておく。

世界は諸行無常なのだ、高収入が期待できる大学も学科も変わる。企業も変わる。

学ぶべきは人間の真理。とりわけ死についてだ。

 

人間みなひとりで生まれ、ひとりで死んでいく。

この形だけは不変だ。

 

何を血迷ったのか、いまブームなのは

「生きる力」

だったり

「ともに生きる」

だったりと、死とは真反対の標語。

この流れが続けば、迷う人がたくさんでてくる。

「ともに生きる」だったのが、退職したら急に「終活」だ。いきなり死を意識しなければならなくなる。

そこで、自分の人生は何だったんだ。俺はなにをしていたんだと思う。

そんな人には誰もなりたくないだろう。

 

「死」を考える事は「生」を考える事。

死について考えることで生活はいっそう深いものになる。

「死」以外は諸行無常なのだと知っていれば、金で幸せが買えない理由もみえてくる。

 

 

最近の若者は進路を決める際に大変悩むそうだ。

「自分のやりたいことがわからないんです。」

学校教育が極端に「死」を教える事を遠ざけたが故、死・一生について全く考えもせず生きればこうなるのは必然であろう。

 

若者に限らず、会社勤めの方も人生に悩みを抱えている。

「こんな人生のはずじゃなかった。」

「このままでいいのかな。」

 

こういった発言をする方々に言いたい。

「死」を考えたことはありますか?

おそらくないでしょう。

是非学んでください。

仏教や哲学的な本はたくさん出てます。

本を読むのが面倒なら、祖父母や曽祖父母と人生について話す機会を持ちましょう。おそらく親よりも深い話しがきけるでしょう。

なぜなら彼らはあなたよりも、あなたの親よりも「死」を意識しているから。

 

 

盛者必衰の理、そして諸行無常の世界で、唯一不変である「死」。

それを学ばずにやりたいことが見つからないなどと言っちゃあいかんよ。

この世は無常であるよ。

 

 

コメント

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