グローバル化の本当の意味をわかっていない日本人が多すぎる

ローバル化という言葉が乱用されるようになって久しいが、なにをもってグローバル化というのか、そもそもグローバル化とは何なのかを誰もわかっていないのが現状である。

最近では企業もグローバル化という言葉の呪縛にとらわれ、「グローバルな戦略」や「グローバルな視点」で活動しているアピールを欠かさない。そして新入社員にも、「グローバルな人材」を求めている。

いまや日本は大グローバル時代である。そこであなたに問いたい。グローバルってなんですか?

 

 

グローバル化の要件として、外国または外国人との交流・ビジネスというものが確実に入ってくる。こうなると、いわゆる異文化を知っていないとお話にならない。

よく長期留学経験者などが「異文化を学び、コミュニケーションをとる難しさを知りました。しかし、お互いを理解しあうことが出来れば仲良くなれました。」のような類の話をする。正直、異文化に対して免疫がない民族は日本人は第一位を争う。とにかく他国の文化を知らない人種なのだ。

これは日本人、日本の文化を否定しているわけではない。島国という立地や歴史などが関係している問題であり、私たちが異文化の知識がまったくないのは仕方がないことと割り切るしかない。

しかし、仮にもグローバル化を叫ぶのなら、異文化を知っておく義務はある。

 

 

 

日本人が異文化に免疫がなく、中身のない「グローバル化」を叫んでしまう理由は、ひとえに宗教に対する無関心さである。

日本人は基本的に宗教に関心がない、もしくは宗教について何も知らない。マスコミ・報道・出版では宗教の話はタブーとなっているところもある。「宗教ってなんかやばそう」という、宗教を知らないから思ってしまう拒否反応がある。

しかし、日本人ほど宗教に無頓着な民族は世界的に稀である。

あなたは自分の両親や祖父母が何教の何派、もしくは何宗か知っていますか。家にある仏壇が何宗の仏壇・念仏か知っていますか。

グローバル化で新たにビジネスパートナーとなる外国の方は、ほとんどが何かしらの宗教に属しており、それぞれの神を崇拝しています。

 

日本人のある話で、外国の友人を家に連れてきて紹介した際、両親が喜んで是非ご先祖様にも紹介したいといって仏壇の前に通したが、「私はクリスチャンだからやめてくれ」と断られたという話がある。

 

こういった話は、日本人らしいなと思う。なぜなら、相手が何教でなんの神を崇拝しているかなんて気にもとめず、宗教的建造物である仏壇の前に通すということを何の問題意識もなく行ってしまえるのだから。この行動は宗教によっては相手の逆鱗に触れる可能性もあるので注意するべきである。異文化を理解しているアメリカなどの国ではこういったモラルのない行動は100%起こらない。自分が何教で、相手が何教かということを意識し、尊重するからだ。場合によっては政治問題にもなりかねない。

 

 

 

仮にもグローバル化を口にする人、もしくは企業に属する人であるなら、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教くらいは知っておくべきだろう。なぜここに三大仏教の一つである仏教を入れないかというと、仏教徒はあまり宗教問題を気にしないからだ。もちろんまったく気にしない教徒などいないが、上に挙げた三つに比べると穏やかである。

パレスチナ問題に代表されるように、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の三つは政治問題も抱える宗教である。特にキリスト教徒が多いアメリカでは大統領選挙なども聖書やキリスト教的死生観などをもとに投票する人が少なくない。世界のトップと位置付けられるアメリカがそういう国という認識をまずもって欲しい。

そして、この三つの宗教はもともとユダヤ教から派生した親子のような宗教であるが、それぞれ一神教(ひとつの神しか認めない、それ以外に神はいない)であり、ユダヤ・イスラム教とキリスト教では信じる神が違うため、紛争や戦争を起こした歴史がある。ちなみにユダヤ教の唯一神はヤハウェであり、キリスト教はもちろんイエスである。(厳密には少し違うが説明複雑化をさけるため省略する)

歴史をみると、宗教が原因で戦争が起きる例は非常に多い。日本人には信じられないことかもしれないが、これが現実、世界の国々の真実である。

ちなみに、イスラム教では唯一神であるアッラーの教えを信じない人を殺してもお咎めなしである。彼らはこれを聖戦(ジハード)と呼んでいる。過激派はそれで命を落とした者は天国に行けると教育している。イスラム過激派がテロを多発させているのはこういう事情がある。

 

 

 

グローバル化を語るなら、まず宗教を知らなければ話にならないだろう。相手が信じるものは何なのかを知っていないと信頼関係は築けない。特に日本人は宗教に非常に疎い。うかつな発言が相手の逆鱗に触れ、プロジェクトが台無しという事件を起こさないためにも、宗教に免疫反応を示している場合ではない。

 

私に言わせれば、英語や留学経験でグローバル化は理解できないだろう。英語とはコミュニケーションのツールにすぎない。宗教が違えば価値観が違うことを理解することがグローバル化を知る第一歩である。

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この記事を書いた人

文系で日本史専攻→システムエンジニア
世の中の役に立つシステムを開発・導入してます。
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